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ryudo

近現代史がすきなミーハー

なつめせんせいとねこ

文学 読了雑感

前記事の最後で触れた、

『吾輩はウツである “作家・夏目漱石”誕生異聞』長尾剛

を読み終わりました。とてもたのしかったです。文アルのせい(おかげ)で正岡子規熱が再燃しそのまま近代文学史にずぶずぶはまっている気がするというか、事実はまっているきょうこのごろです。

 

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神経衰弱で飼っている猫の声がきこえはじめてしまった夏目金之助先生が文豪 夏目漱石になるまでのひと夏を残された資料や逸話を再構成して描くという趣旨だったようですが、残念ながら夏目先生についてはあまり詳しくはなく。でもそれのおかげでうれしいことに、はじめて知るエピソードばかりでふむふむととてもたのしく読め。時系列のいれかえもあったようで巻末の年表をみてまたふむふむしていました。

とてもおもしろくて、つぎは? 続きが気になるとその年表までせっせと読んでしまいました。なにより登場人物みんながすごくキュートに感じられました。鏡子さん、虎彦くん、虚子さん、先生の教え子たち、夏目先生ももちろんいうことなく。キャラクターを落として上げてっていうのがすごくうまいなあと感じました。癇癪持ちで手まで上げるやっかいな男だな夏目漱石とおもいながらページをめくると、ほんと素直じゃないんだから! となるという。

猫と金之助先生の会話がまたおもしろいんですよね。猫がやっぱり猫だからか洒脱でね。でも、すごくやさしいやつなんですよ。気配り上手でね。猫かわいいよう。いいやつだなあ猫よ。ちょっとネタバレっぽいこというと、猫に関しては最後のシーンで映画『魔女の宅急便』をみて感じたようなすがすがしさと悲しさが襲ってきて…… キキが成長してジジの声がきこえなくなったように、夏目先生にもきこえなくなってしまったんやね…… これでよかったんやね…… さびしい。猫……。

とりあえず、夏目先生周りにも愛が募ったところで、やっとみつけたほんとうの生き方の中で次次とうみだされていった物語にわたしもしっかり触れたいなとおもったのでもりもり読んでいきたいとおもいます。あっちこっちに興味が広がってうれしい悲鳴というかなんというか。パソコンの液晶に向かってマウスをぽちぽちしている時間が惜しくおもえてくるので、文アルが提供してくれたものにはまればはまるほどゲームから手が遠のいていくんじゃ…… といらぬ心配をしたところで終わりたいとおもいます。五重塔イベントはしっかり内装全部もらって露伴先生もお迎えしました。読書会課題の『観画談』も読んだのでなにかしら書きたいです。

 

図書カード:吾輩は猫である

夏目漱石 吾輩は猫である

 

『吾輩はウツである “作家・夏目漱石”誕生異聞』長尾剛

2017年1月12日読了